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自分流トレーニンングの極意

 女子フィギュアスケート日本代表 中野友加里 ~後編~

 中野友加里の「トレーニングの極意」後編です。後編ではフィギュアスケーターにとって大切な表現力の磨き方や、食生活について、そして自身の今後について聞きました。3月には日本開催の世界選手権を控える中野は、より一層練習にも熱が入っている様子で「できるだけ上を目指したい」と力強く抱負を語ってくれました。

>> 前編はこちらから

 
記者の目をしっかりと見て、丁寧にインタビューに答える中野友加里
ドリーム・オン・アイスで傘を使った演技を見せる中野友加里=06年7月15日

 ──フィギュアスケートは体力だけでなく、表現力や美しさも必要だと思います。そういった内面部分を鍛えるためにしていることはありますか?

 バレエをよく見に行ったりします。昨シーズン演じたドン・キホーテも、今年のシンデレラも、実際の舞台を見ました。やはり自分で見て、感じてるのがいいと思います。テレビやビデオで見るよりも迫力はあるし、今季特に意識した目線使いなど、表現の仕方で吸収するものがたくさんありました。

 実は今、バレエに通いたいと思っているんです。バレエは体のバランスを整えるのにもいいし、表現力や柔軟性の部分でもフィギュアスケートにも反映すると思うので。

──体力・筋力は必要、でも美しく見せるために体型は維持しなくてはいけない、という非常に難しい状況だと思うのですが?

 そうですね。バランスが大事で、私は無理に食事制限はしないようにしています。食べたいものを食べられなかったらストレスになってしまったり、体力が落ちてケガをしてしまう可能性もあるので。甘いモノも大好きなんで、結構食べますよ。

 中学のときにジムに通い出したのは、実はダイエットがきっかけだったんです。身長が止まると、どうしても体重が増えてしまうんですが、自分ではわからなくて。ある日、山田満知子先生に「痩せなさい」と言われて、気がつきました。

 この年齢になったら、自分自身でしっかり管理しないといけないですから、一日1回は体重を量るようにしています。

 ──今、実家を離れての生活ですが、食事作りは?

 自分で作ります。あまり外食にならないように、油は控えるようにすることを心がけています。高校まではスケートしかやっていなくて、家事もあまりできなかったんですが、上京してから母に教わって、今では料理が好きになりました。

 ──食事と共に大切なのが、トレーニング中の水分補給だと思います。どのようなタイミングで水分補給をしていますか?

 本当は飲んだ方がいいというのは分かっているし、いろんな先生に言われるんですが、私は飲みません。たぶん、小さい頃に母に「飲んだらダメ」と言われたからだと思います。それから、練習中は飲み物は一切口にしなくなりました。

笑顔でインタビューに答える中野友加里
笑顔でインタビューに答える中野友加里

 ──試合の時も同じですか?

 よく、試合直前にコーチの傍でアドバイスを聞きながら、水などを口にしている選手もいますが、私は飲まないんです。体が重くなってしまうかも、という思いもあるし、これまで飲まないでやってきたので、自分の習慣を急に変えることもしたくなくて。

 練習が全て終わった後、演技が終わって引き上げてきてから、初めて水を飲みます。動く量がものすごいので、そのとき飲む量は多いほうだと思います。

 ──来年には大学卒業を控えていますが、その後の進路はどう考えていますか?

 スケートを続けられるうちは、続けていければいいなと思っています。昨年、荒川静香さんのショーに出演させてもらって、ショーはとても楽しいものだと感じました。競技会とは違った魅力もあるし、ショースケーターという道もあるかな。でも、まだわかりません。

 ただ、今はスケート靴を履かない生活は考えられないんです。去年の世界選手権後に佐藤先生に「少し休みなさい」と言われたんですけど、2日半くらい休んでいたらものすごく滑りたくなってしまって。3日目に練習に行ったら「もう来たのか」と言われてしまいましたから。スケートが日常、生活の一部になってます。

 ──では最後に、3月の世界選手権へ向けた抱負をお願いします。

 表彰台を目指して行きたいです。でもまずは、自分の思っているような演技をしっかりとすること。試合が終わったときに「あぁ、よかったな」と思える試合をしたいと思っています。


 フィギュアスケーターを目指す子供たちには「練習の残り10分を『まだ10分もある…』ではなく『あと10分しかない』と思って、練習に励んで欲しい」というアドバイス。中野のスケートに対する誠実さが伝わってきました。
 ダウンのジャケットを着た中野はどこから見ても普通の大学生。でも、スケートの話になるとそこはやはりトップアスリートです。「勝負には負けたくない」と言い切っていました。3月の世界選手権での活躍が期待されます。【取材・構成 矢島可奈子】

中野友加里/プロフィル

 1985年(昭和60年)8月25日、愛知県江南市生まれ。6歳でスケートを始め、00年全日本ジュニアで優勝。02年世界ジュニア2位に入ると、同年、伊藤みどり以来、公式戦で初めてトリプルアクセルを成功させた。昨季NHK杯でGP初優勝を飾り、GPファイナルでも3位に入った。今季の全日本選手権で3位に入り、3月の世界選手権日本代表に選出された。コーチは佐藤信夫氏。154センチ、43キロ。早大3年。



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