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関東&東北釣り情報
過去最大級!!マダイ8・6キロ/年間大賞
渡辺さんが持つのが8・5キロのヒラマサ
<06年度年間大賞:磯・釣具店ブロック13地区>
大物ラッシュ! 日刊スポーツ新聞社指定・共栄会所属の釣り宿&釣具店で今年、価値ある釣果を収めた人に贈られる「06年度年間大賞」発表第2弾は、磯&釣具店ブロックの計13地区をまとめました。今回は西伊豆・雲見で記録されたマダイの過去最大8・6キロをはじめ、伊豆諸島・三宅島の8・5キロのヒラマサや、内房・金谷で出た54・5センチのクロダイを紹介しましょう。
◆6月11日=雲見「佐市丸」古橋一郎さん(55)
<海魚の王者>ともいわれるマダイは、大勢のファンが狙っている。古橋さんもその1人だ。釣りは18歳のころから始め、マダイのきれいな姿形に魅せられ、強烈な引き味が細ハリスでやりとりできるのがいいという。だから船釣りもやり千葉・外房の大原沖や内房沖のシャクリ釣りなどを体験し、これまでに6・8キロを釣っている。しかし磯釣りではまだ未経験。雲見の磯に通い出したのもそれが理由だという。
今回、選んだ鯖島は毎年のように良型のマダイが釣れている釣り場だ。南寄りのポイントで最初、道糸10号にハリス8号でサオを出したが、アタリなし。そこで道糸を5号、ハリスは3号に細くした。付けエサはオキアミ1匹掛け。コマセもオキアミで「まきすぎは魚がボケる」ので10匹ぐらいに分けて足元からパラパラとまく。ウキ下は1ヒロ(約1・5メートル)。
果たせるかな、午前9時半ごろだ。足下にあるハエ根の陰から突然、2匹の大ダイが浮いてくるのが見えた後、1匹がエサの飛び付き、いきなり横走りした。
それからがタイ変! ハエ根に逃げ込まれればハリスが切られる。リールのドラグを調整しながらサオの弾力に引きをため、慎重にやりとり。「サオが1号なら魚は行ったきり。2号だったから弾力を利用して魚をこちらに向けられた」結果、取り込んだ場所は北側。なんと島を半分回っていたのだ。
同行した釣友がタモ網を出してくれたが、あまりの大きさに入りきらず、落とし網を使って、やっとゲット。その巨体に驚き感動しながらも魚の顔を見て「釣って悪いことしちゃったかな」と一瞬、思った。というのも顔は老成魚で、2匹は夫婦? で釣れたのは<おじいちゃん>か<おばあちゃん>では、と感傷的な気持ちにかられたという。
そもそも古橋さんの釣りは体の療養も目的で「好きな海で遊べるだけで満足」というもの。努力すれば釣果は着いてくるという考えでもある。自己記録更新の魚でも「佐市丸の鈴木船長はひとつの磯場に1グループしか渡さないし、釣り場に余裕を持たせてくれる。そのたまものであり、船長に感謝したい」と、あくまでも謙虚に話す。
マダイは、魚拓に取った後、同行の釣友に進呈し、魚拓は佐市丸の店内に飾られている。
▽現認者「佐市丸」鈴木佐利船長(66)の話 雲見のマダイはここ3~4年、往年を思い起こさせる釣況をみせていますが、渡船宿歴40年余りの歴史の中でも過去最大のマダイです。それも鯖島南寄りは水深が12メートルぐらいで浅く、魚もかなり力強く暴れたはずなのに、それを細いハリス3号で仕留めたのに価値があります。とにかく古橋さんの釣りはひとつのものに対する執念がスゴい。プロの漁師に教えられたそうだが、釣り方の基本もしっかりしているし研究熱心。だからこそ、大物記録と出合えたんだと思います。
◆11月8日=三宅島「共栄丸」渡辺宏さん(54)
自分が好むと好まざるに関係なく、予期しない時に大物と出合う人がいる。それも普段、大型魚はそう釣れないだろうと思われている桟橋で、とてつもない獲物をゲットする…渡辺さんはまさにそれを体験したのだ。その場所が三宅島の錆ケ浜桟橋だった。
釣り仲間の親せきがいる関係で三宅島を訪れるようになって3回目のこの日、軽い気持ちで錆ケ浜桟橋に入った。送っていたはずの荷物が届いていなかったため、釣り道具は釣友のものを借用。桟橋右手で地元の人が釣っているのを見て、邪魔にならないように、と左端に移った。釣り方は最初にムロアジを釣って、これを生きエサにした泳がせ釣りだ。
ムロアジは上アゴから鼻の穴にハリを抜く鼻掛けでセット。泳ぎにまかせて30メートルほどラインが出た後、海面に浮かぶウキがズボッと消し込んだ。サオを少し立てた途端、ギュンギュンッ…と激しく引き込まれ、リールからラインが勢いよく飛び出した。リールのドラグは締めてあったが、リールを巻けば次にそれ以上ラインが出ていく。
<海の弾丸ライナー>の異名通り、右に左に走り、地元の人もサオをどけて協力。もう無我夢中で20分…30分という長~いやりとりの末、周りに10人ぐらいいて、その中の1人がタモ網を出してくれ、なんとか足元に取り込んだのが、このヒラマサだった。
巨体を横たえるヒラマサを見て、渡辺さんは「サイズではもちろん、自己新記録で私の今年の重大ニュースのNO・1ですが、それ以上にバレなくてホッとした気持ちの方が強かった」と振り返りながら「のんびりした性格のせいでしょうかね」と自己分析する。
渡辺さんは船に弱いためにもっぱら磯釣りが主流。投げ釣りのシロギスから始まり堤防のクロダイ、そしてメジナ狙いで伊豆諸島へ出掛ける。伊豆諸島は大物が狙えるということで、八丈島まで遠征するが、特に通うのは伊豆半島。中でも「南伊豆・下田沖にある横根は、メジナのほかイサキやヒラマサもいるのでよく通う」そう。5年前には西伊豆・雲見で大物のマダイも仕留めている。
今回のヒラマサはさばける知人に送り、後に頭をカブト焼き、それに刺し身で賞味。「大物は狙って釣れるものじゃないし、会社員の身としては休みの関係でなかなかチャレンジできないけど、これからも大物を狙いたい」と次の目標を設定していた。
▽現認者「共栄丸」山田初男代表(47)の話 昨年に三宅島への帰島がなったけど、島の釣況も大きく変わっています。錆ケ浜桟橋は過去、釣れたことがカンパチやヒラマサ、それにキハダマグロといった大型回遊魚が釣れるようになってビックリしてます。噴火によって海の底もいろいろ変化しているのかな、と思いますが、そんな錆ケ浜桟橋でも渡辺さんがゲットしたヒラマサは今年の最大級です。ご本人が言うようにのんびりした感じはありますが、いざ釣りをやれば、その粘りたるや敬服するばかりです。
◆3月3日=金谷「岡澤釣具店」浅野信夫さん(53)
釣りでは、よく「ラッキー」という言葉が使われることがある。浅野さんは、今回のクロダイと出合ったことは<ラッキー>が重なったものだという。
この日は朝から海が悪かった。そんな中、平島に渡り、サオを出したのが保田向かいのポイント。ほかに6人ほどいて、最初はベラが連発し、途中でボラが掛かり出した。「金谷に通うようになって10年ほどだが、これまでの経験でボラが釣れ出すと平島は面白くなるケースが多かった」そうである。
浅野さんは、オキアミを付けエサにして、沈み根との間を狙った。午前9時すぎ、隣の釣り人が小ぶりのクロダイをヒット。そして同11時半ごろにウキがチョンと沈み、次にスーッと消し込んだ時に合わせをくれ44センチをゲットした。これで浅野さんは「同じポイントで必ず次がくる」との確信を深めたそう。実際に過去に6匹を取り込んだ時も同じパターンだった。
果たせるかな、正午近くになって、再びウキに反応が。この時は仕掛けを底にはわせていて斜めに引き込まれ、根掛かりしたような感触だったという。それがサオを立てるや魚も動き、途端にサオ先が激しく絞り込まれたのだ。
やりとりはそう長い時間かからなかったが、島に波がぶつかり、それを頭からかぶり、もうビショぬれ状態。「海が悪い方がクロダイのヒット率は高い」と話す浅野さん。同行した釣友がタモ網で取り込んでくれて、魚体を目の当たりして「5年前に初めて50センチオーバーを釣った時に匹敵するぐらい感動した」と振り返る。
そもそも乗っ込みの時季だったことが幸いしたという。魚が産卵のため浅場へ移動する行動のことで、海が悪かったが、条件的には有利に働いた。それにヒットした時間帯も。本来は正午までやって釣れなければあきらめてしまうのが、その寸前に魚が飛び付いてくれたのもラッキーとなる次第。
浅野さんは、船に酔うから磯釣りオンリーで45年余りのキャリア。茅ケ崎のエボシや久里浜のアシカ島にも通い、イシダイなども釣っているが、今は伊豆諸島の神津島も範囲になっている。特にクロダイはマダイに似たきれいな姿形と、掛けたものが海面下で体をギラつかせるところがたまらない魅力という。「会社員ですが、なんとか休みを調整しながら体が体力が続く限り金谷に通います」と力強く語った。
▽現認者「岡澤釣具店」岡澤淳一郎代表(62)の話 うちでは過去、クロダイでは57センチ近いものも釣れていますが、50センチオーバーは平島では年間に3~4匹出る程度。いかに乗っ込み期の好シーズンだったとはいえ、それだけ浅野さんの獲物は価値ある記録です。浅野さんは普段、魚を浮かせて釣るパターンが多いのに、今回のものは底にはわせて仕留めるなど、臨機応変に対応できるワザを持っていますし、周りの人たちから釣り方なども教わりながら、とにかく釣るための努力を惜しみません。
[2006年12月29日 10:41 紙面から]
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