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九州グルメ情報

女性にも人気、香る芋焼酎

 鹿児島の芋焼酎に「進化」はなくならない。独特のあの「におい」のイメージからは脱却。今や女性にも人気がある焼酎ブームを引っ張るトップランナーとして君臨してきた。製造技術の進歩、新しいアイデアなど地元メーカーの地道な努力の成果だったが、その「進化」は終わっていない。昔ながらの道具を使った伝統的製法を守る蔵元も含め、芋焼酎のメッカには意地とプライドがある。

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 常識を打ち破るアイデアで芋焼酎の新境地を開拓したのが国分酒造だ。99年から全国販売している「いも麹芋」は、麹(こうじ)にもイモをつかった100%正真正銘の芋焼酎だ。芋焼酎といっても麹には米を使うのが常識。しかし、米焼酎には米麹、麦焼酎には麦麹なのに「芋焼酎だけなぜ違うのか」と発想を転換。試行錯誤の末に、イモだけで造った芋焼酎が完成した。「粒が小さく扱いやすい米と違って、イモは大きいでしょう。蒸して砕くとぼろぼろになるし、1個のイモから麹を作るのは難しかった」と笹山馨企画室長(39)は振り返る。

 「(玄人好みの)芋焼酎らしい焼酎になると思ってましたが、想像に反してイモ臭さもなく、すっきりと優しい味に仕上がった」と笹山さん。芋焼酎の入門用にぴったりで、甘い香りで女性ファンも増えているという。

 あの独特のにおいは、蔵元の努力と技術の進歩もあって「香り」という言葉に変わってきた。蒸留機の圧力を下げて沸騰点を低くし、雑味成分が少なく飲みやすい味になる減圧蒸留法もその1つ。あえてパンチのきいた独特のにおいを好む根っからの芋焼酎ファンもいるだろうが、ファンのすそ野が広がった要因に製造方法の進歩は欠かせないものだ。

 鹿児島県酒造組合連合会の吉野馨理事(78)は「メーカーの努力でイメージはずいぶん変わってきた。焼酎には血栓溶解酵素が多く血液をサラサラにする効果があるのもブームの追い風となった。原料の特徴が一番出るのが芋焼酎。個人的には焼きイモの芳醇(ほうじゅん)な香りを封じ込めた焼酎が出来ないか、などと考えてます」と目を輝かせた。鹿児島が生んだ「イモの芸術品」は、まだまだ進化を続けそうだ。【井上和久】

写真=万膳酒造ではビン詰め作業、ラベル張りもすべて手作業

[2006年3月20日 09:00]


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