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辛子めんたいこ、57歳熟成中

s-gu-mentaiko-1.jpg原口商店の「特選昆布入り明太子」。まろやかな口当たりの卵は鮮やかなピンク色だ

 1949年(昭24)1月、博多っ子の舌に衝撃が走った。タラコといえば、塩タラコが定番だった世の中に、辛子めんたいこが産声をあげたのだ。誕生から半世紀が過ぎ、今では博多みやげの揺るぎない代表格になった。コンビニチェーンでも、おにぎりやパスタの具として使われるなど、いわば国民食にまで成長した。炊きたてホカホカのご飯にでーんと乗っけて豪快に楽しむ、酒のアテにチビチビと味わう瞬間は、至福だ。

 今や博多名物の王者として君臨する、辛子めんたいこは、スケトウダラの卵、タラコを塩漬けにし、唐辛子や調味液などで味付け、熟成させた加工食品だ。

 発祥は、49年(昭24)と意外にも新しい。日本で最初に製造・販売したのが、今や年商182億円(04年3月期)を売り上げ、最大手として業界をリードする、ふくや(福岡市博多区)である。

 味のルーツは、同社の創業社長、故川原俊夫が、幼少時代を過ごした韓国・釜山の庶民の食べ物〝タラコのキムチ漬け〟だ。同氏は、その味が忘れられず、日本人向けに味付けをアレンジしたものを「辛子明太子(めんたいこ)」と名付け、中洲市場(当時)の一角で売り出した。

 「しばらくは売れない日々が続いたそうです。クチコミで商品を広める一方で、唐辛子や調味液の研究を重ね、約10年の歳月をかけて、日本人の舌にあった味を完成させました」。同社の広報、石田雅代さん(33)は創業社長の挑戦をこう話した。それに並行して、地場産業として業界拡大を考えたパイオニアは、製法特許を取らず、作り方を惜しむことなく広めた。

 博多名物として定着したのは、75年(昭50)、山陽新幹線博多駅開業がきっかけだ。80年代に起こった激辛ブームの追い風もあり、たちまち全国区になる。

 現在、市場規模は1300億円に成長。県内で約200社のメーカーがしのぎを削っている。調味液の調合方法や卵を漬け込む時間などは各社で異なり、それぞれの企業秘密だ。ご当地、博多では、大手メーカーだけでなく、老舗料亭、個人商店、魚河岸などで生み出される味も楽しめる。今回は、通販OKで、ピリッと刺激的&個性的な逸品を紹介する。【栗田真二郎】

 ◆めんたいこ 名付けの親は、ふくやの創業社長、故川原俊夫氏だ。韓国ではスケトウダラのことを〝ミョンテ〟と呼び、当時、現地では〝明太〟という漢字表記が使われていた。同氏は、メスの卵を使う新商品を、〝明太〟の子、「明太子(めんたいこ)」として商品化したのが呼び名のはじまりだ。スケトウダラは大きいもので体長60センチほど。魚卵の旬は、12月から3月まで。腹子の薄い皮膜の中には、大きいもので約200万粒の卵が入っている。ビタミンB群やビタミンE、DHAやナイアシンなど栄養もたっぷりの卵だ。

◆原口商店(はらぐちしょうてん)

 博多の台所、柳橋連合市場内(福岡市中央区)にある海産物専門店。業界でも有名な職人でもある主人の原口藤男さん(62)が、直接現地で買い付けた北海道産のタラコだけを使う。1人で手作りするため、生産量は1日20~30キロほど。厳選した北海道・羅臼産の昆布、京都・伏見産の唐辛子などで漬け込む「特選昆布入り明太子」(100グラム1200円)は、舌の上でとろけるような、まろやかな風味と食感だ。

◇住所
福岡市中央区春吉1の3の3
◇電話番号
092・761・3377(通販窓口も)
◇営業時間
午前8時40分から午後5時30分
◇定休日
日、祝日

[2006年4月 3日 09:00]


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