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財布に優しい一銭洋食

TSUDA屋の人気メニューは一銭洋食とおでんTSUDA屋の人気メニューは一銭洋食とおでん

 昔なつかしの一銭洋食が小倉でも楽しめる。昭和初期に関西から普及した一銭洋食は、今でもその手軽さから人気は根強い。今回は小倉駅ビル内の小倉食堂の一角にある「一銭洋食・TSUDA屋」を紹介する。仕事帰りにビールの友として楽しむ一銭洋食はまた格別だ。

 TSUDA屋名物の一銭洋食は実にシンプル。具はねぎ、ちくわ、てんかすのみ。値段は300円とリーズナブル。「ねぎはふんだんに使うようにしてますね、それが特徴。味はしょうゆ味であっさりしている」と言うのはオーナーの津田誓子さん(48)。多い日には、100枚以上も出る人気メニューで、鉄板を一銭洋食が占め、注文が追いつかないことも。ソース味のもやし入りは400円でこちらも手ごろ。持ち帰りができるのもうれしい。

 7年前の開店当時から味も値段もそのまま変わらず。スタッフの徳永則子さん(37)によると「オーナーが子供のころにお母さんに初めて作ってもらったおやつが一銭洋食らしいです」。300円と安価ながら、食材には気をつかう。「だしは昆布からしっかりとっている。毎朝8時から仕込みをやってますよ」。どのメニューでもインスタントものはほとんど使わず、手作りが売り。このあたりも人気の秘密といえよう。

 小倉駅ビル内という立地条件もあり、平日はサラリーマン、土日は家族連れ、旅行者でごった返す。午後2時すぎの取材だったが、ビールを手に談笑するサラリーマンの姿がちらほら見られた。「サラリーマンの方が多いですね。込んでいなければ、4、5分でお出しすることができるし、電車待ちのちょっとした時間にもいいと思います」。

 お勘定はもちろん一銭(100分の1円)というわけにはいかないが、焼酎のキープもでき、一銭洋食の税込み300円だけで会計を済ませる“通″なお客さんもいるとか。なつかしの一銭洋食、小倉駅を利用の際はぜひ1度お楽しみを。【川淵陸郎】

 ◆TSUDA屋 昭和30年代をイメージしたレトロな小倉食堂には、一銭洋食のほかにも、うどんとそば、焼き鳥店、カフェバーなど6店舗、約200席ある。セルフサービスでどの店からもオーダーでき、どのテーブルも利用できる。メニューは約30。一銭洋食とおでん、おむすびセット600円、一銭洋食とにゅうめん、おむすびセット600円、晩酌セット1300円でも一銭洋食を味わうことができる。漫画「おそ松君」のちび太が好物のおでんを模倣したオリジナルおでん一串130円も人気。

 午前10時~午後10時(ラストオーダーは午後9時45分)。北九州市小倉北区浅野1の1の1。JR小倉駅新幹線改札口正面小倉ひまわり通り2階。電話093・513・5786。

【一銭洋食】
 昭和初期に子供を中心に庶民の間で人気をはせた。そのルーツは関西で、小麦粉を水で溶いたものに、京野菜の代表である九条ねぎをはじめ、干しえび、紅しょうがなどを入れて焼いていた。当時はソースをかけていれば、洋食と見なされていたことからその名がつき「洋食焼き」とも呼ばれる。戦後は「拾円焼き」「50円焼き」と、物価の変動により、呼び名も変わった。当時はなかなか口にできないモダンな洋食といった趣があったようだ。現在の広島風お好み焼きのルーツとされる。

[2006年12月13日 10:47]


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