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ラーメン奉行が行く - 北海道グルメ情報

低価格でも高評価/支那そば「おうぎ屋」

h-li-060704-0001.jpg支那そば「おうぎ屋」

 暦も7月を迎え、北国北海道もやっと夏らしい天候になった。短い夏。せめてこの期間は冷たい麺を味わってほしいもの。平打ちの冷たい太麺を、少し濃いめの酸味をきかせた熱いタレで食すつけ麺。東京豊島区池袋「大勝軒」の店主山岸さんが55年、賄い料理からヒントを得て、“特製もりそば”として出したのが始まり。ルーツということもあり、東京ではメニューに出すラーメン店がほとんどのようだが、北海道ではいまだに浸透するに至っていないのが現状。

 2~3年前は製麺会社も力を入れ、つけ麺用の麺を開発、販売していたが、それも昨今は目にしない。普及していかない理由として、扱う店の少なさ(専門店800軒の1割以下)、夏期限定メニューの店が多く、通年メニューで提供する店が少ない事。結果、つけ麺の食体験組が当然のごとく少なく、広まる要素を持たない。ラーメンにもスープ派、めん派がいるが、めん派にはつけ麺の麺独自の旨さと食感を堪能してほしいし、またつけ麺は、麺の時代といわれる21世紀の一翼を担うものでもある。ぜひ、通年メニューで提供する店が増えることを願うものだ。

 05年11月にオープンし、つけ麺を通年メニューで提供する「おうぎ屋」。店主小田氏は洋食歴15年。食品会社で食材卸の仕事にも携わり、オープン前に集中的に食べ歩きした中に東京の“つけ麺”があった。ごく当たり前に食されているのを目の当たりにして「ぜひメニューに加えようと思った」そうだ。その麺は自家製麺。コンパクトだが新品の製麺機は店内に置かれ、なんと早朝7時から3時間かけてつくる。カナダ産最高級小麦粉を使い、それに卵、カン水、自然塩。保存着色料は一切不使用。ネカセも充分コシもありうまい。つけ麺は220グラムと満足の量。スープはダブルスープ。トンコツ(ゲンコツ)ベースで8時間。この店独自の熟成方法でうま味が増したゼラチン状のスープに昆布、節類7種の和風だし汁とのコラボレーションは見事。使用する水もすべて浄水器を通す徹底ぶり。前職が生かされた食材選びに、知識、技術、センスに加え、手づくりのラード、ラー油のネギ油など、良い仕事をしているのが伝わってくる。価格は低いが、評価は高い店。浴を言えば、自家製麺の利点を生かし、つけ麺用の形状異なる麺の開発を望む。なお、9日までキャンペーンとしてお試し価格、つけ麺500円、味噌つけ麺550円で提供するのでぜひ試食を!

 ◆野坂郡司(のさか・ぐんじ) 1940年(昭15)樺太(現サハリン)生まれ。サラリーマン時代、映画「タンポポ」を見てから本格的にラーメン食べ歩きを始める。札幌を中心に4000軒近い店を食破し「ラーメン奉行」のニックネームでラーメン評論家として活躍中。監修著書に「北のラーメン屋104軒」(イベント工学研究所)がある。札幌市在住。

◇住所 札幌市東区北21条東16丁目
◇電話 011-782-2777
◇営業 午前11時~午後8時(日曜祝日は午後5時まで)。月曜定休
◇駐車場 なし
◇メニュー しょうゆ、塩ラーメン580円、味噌ラーメン630円、つけ麺(しょうゆ)630円、味噌つけ麺680円、大盛り50円増。

[2006年7月 4日 14:01]


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