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ラーメン奉行が行く - 北海道グルメ情報

最高級比内産使ったラーメン/国民食堂

h-li-060801-0001.jpg「国民食堂」

 今月は鶏スープを取り上げたい。4、5年ほど前から鶏スープのラーメンをメーンにしたり、鶏ベースのスープを使う店が増えつつある。高齢客や女性客の増加でこってり系からあっさり系へと嗜好(しこう)が変化したことや、自然食への関心が高まってきて地鶏の流通が増えたことも、この鶏スープブームの一因だろう。

 地鶏と一口に言っても全国には300を超える銘柄があり、その頂点に立つのが「ブランド地鶏」「日本3大地鶏」と呼ばれる、<1>秋田比内地鶏<2>名古屋コーチン<3>薩摩地鶏。<1>の秋田比内地鶏は、奥羽山系の美しい山並みに囲まれた豊かに実るな土地で、美味な水、自然の草(クローバーなど)土、野菜をついばみ走り回る放し飼いの鶏。生後160~180日で出荷と、通常の3倍も時間をかける。当然コストも高く、仕入れ値も3~4倍になるため、焼き鳥店などで需要があっても、スープ取りのためだけに使うところはない。

 その比内地鶏のスープがメーンの店がある。「国民食堂」がそれだ。店主浅石氏は、両親の出身地が秋田県比内町の隣町だったことから行く機会が多く、物心がついたころから比内地鶏を食べていた。だがそのうまさが分かったのは30歳ごろだという。38歳の時に開業。迷わずに比内地鶏ラーメンをメーンメニューにした。

 秋田の本家比内地鶏から仕入れ、スープは丸鶏とモミジ(足)で取る。アク取りを徹底的にし、鶏油(チーユ=鶏の脂肪分を加熱し抽出した油でラードの代わりに使用)の出具合を確かめながら4、5時間。よくある鶏特有の臭みはなく、品が良くすっきりとしたうまみが引き出されたスープに仕上がる。とんこつのようなインパクトはないが、そのうまさに引き込まれついつい飲み干してしまうほど。そんなスープは無化調(化学調味料不使用)なので後口もすこぶる良い。

 麺(めん)はストレート麺がベターだが、客のニーズに合わせ少し縮れが入った細麺を使用。スープとの相性は良い。タレも白醤油(しょうゆ)を使い透明感を壊さない。具はチャーシュー、メンマ、ネギのほか、がんの抑止効果もあるといわれるキクラゲに、比内地鶏肉のツクネも入り色を添える。

 地味な存在かもしれないが、実は知る人ぞ知る店。とんこつのこってり系にはない、地鶏スープの良さ・うまさを十分に味わえる珠玉のラーメン店である。

◆野坂郡司(のさか・ぐんじ)1940年(昭15)樺太(現サハリン)生まれ。サラリーマン時代、映画「タンポポ」を見てから本格的にラーメン食べ歩きを始める。札幌を中心に4000軒近い店を食破し「ラーメン奉行」のニックネームでラーメン評論家として活躍中。監修著書に「北のラーメン屋104軒」(イベント工学研究所)がある。札幌市在住。

▽住所 札幌市中央区北6条西27丁目1の27
▽電話 011-612-3938
▽営業 午前11時30分~午後2時30分、午後5時~午後8時(スープがなくなり次第終了)。木曜定休、店内禁煙
▽駐車場 店前に2台分
▽メニュー あっさり比内地鶏ラーメン700円、特製しょうゆラーメン700円、比内地鶏つけめん(通年)700円、みそラーメン(とんこつスープ)700円、塩らーめん(数量限定)700円、ごま辛麺(中辛、大辛)700円

[2006年8月 1日 12:18]


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